小池良次氏とクラウド(騒動)について語る @ JTPAセミナー
という事で参加してきました。
全体的な感想としては、広範囲にわたるクラウドを俯瞰してまとめており、さすが第一線で活躍されている方という印象。セミナーの内容はクラウド本出版における周辺のお話が半分。質疑応答が半分。といったところ。
以下、自分が思ったこと含めてのメモ
- シリコンバレー内でもクラウドに関する知識/理解の幅は広い。(先頭を走っている人と遅れている人の差が激しい)
- 日本はH/W産業特化型でS/Wに対するが低い。S/Wに対する認識(産業構造)を変えないと。でも時間かかるよね。
- 現在のクラウドの課題は通信のボトルネック。データセンターを連携するネットワークも意識しないとね。
- セキュリティやコンプライアンスの問題については、ベストプラクティスがない。ドキュメンテーションや制度の整備が今後必要。
- (質疑応答の中で)開発者の視点からいうと、シングル環境→分散環境となったときにコードを書き換える必要がある。どのインフラでもアプリがすぐに動くかというと超えるべき壁はいくつか残っているのでは。
- クラウドの定義、認識は参加者によってバラバラ。開発者もいれば、管理者もいて、利用者(クライアントサイドについて検討している人もいれば、収益や、既存ビジネスへの影響度を考えている人も居る。
- クラウドサービスとクラウドを構成するコンポーネントは別々に考えないと、というのと対象によって話を変える必要があるなぁ。
あと、小池さんが、クラウドの利点はマッシュアップとおっしゃっていたが、マッシュアップは形態を示している言葉なので、個人的にはインターネット上でコンテンツが成長するという言い方の方がしっくり来るかなぁと思った(想定している内容には相違ないと思いますが)。情報の伝達速度に加え、ユーザ同士の強調が可能になった事。これはニコニコ動画やCookpad*1のコンテンツを見ているとよくわかる。インターネット全体がこういうプラットフォームに変わるという展望には同意。
あと、懇親会で色々な方と短い時間ながらもお話できたのが楽しかったです。今後もJTPAのセミナーには参加していきたいと思います。