シリコンバレーからのブログ >

仕事でシリコンバレーに来ています。

初めて訪れたのですが、こちらは「天気のいい田舎町」という表現が本当に良く似合う素敵な場所です。

シリコンバレー精神 -グーグルを生むビジネス風土
梅田 望夫
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初めてなので、目に付くもの全てが新鮮で旅先レポートも楽しいかなと思ったのですが、シリコンバレーからのブログという題名はなんとなくカッコいいw

せっかく日本を離れているんだし、何かに追われながらする仕事や、(成し遂げるために)何かを追いかける仕事という環境から離れて、すこしゆっくりと自分の時間を作ろうと思います。


ということで今日は、深く潜るか、広く伸びるかについて、考えをまとめたいと思います。


学生時代から「自分が思った事を実現化できるような人間になりたい」という事を思っていたのですが、そのための実現方法として、ひとつは、S/Wエンジニアとしてプログラマとしてシステムを作れるようになること。
もうひとつは、少し上のレイヤーで企画したり、マネジメントしたり、時には人と人をつなげながらシステムを作れるようになれればカッコいいなぁと漠然と考えていました。

深く潜る、広く伸びるというのは、2つの方法の比喩で2次元のベクトルに対して直感的にそんなイメージを感じたのでつけた名前です。


何かに特化していけば、自分にしかない武器を見つけることができるのではないか、という想いがあったのだと思いますが、どちらを目指しても、満足できないのがS/Wエンジニアの魅力というか魔力。
技術をつけても、やりたいことはたくさんでてくるし、経験を積めば以前よりできることは増えていく一方です。

現状が、どちらか一方しかやらない/できない、という環境にいない事も影響しているかと思いますが、周りの人や環境やなどいろいろな事に感化されつつも、時には、広く伸びたり、時には深く潜ったしながら、日々の生活や業務をこなしています。


面白いのは、技術的に見ればある人よりは浅く、経験的に言えばある人よりは狭いが、他人ができない/やろうとしないことで、自分ができることが以前より多く見つかってきたこと。
深くも、広くもない場所に、自分の武器となる道具を見つけた感覚です。

もちろん、何かを成し遂げるたい、という想いやコンセプトは持っていますが、今は先に進めば進むほど、物事の深さや広さを感じつつも、自分ができることがドンドン広がっていっているという楽しさがあります。


これから5年、10年先になったときに、自分はどこに居るのだろうか。
まったく新しい別次元の価値を見つけてそれをめざしているのか。
それはわかりませんが。毎日いろいろなことに影響を受けながら、潜ったり伸びたりしながら、自分を磨き続けていこうと、最近はそんなことを思っています。


2007.03.28ちょっと追記。

なんていうか、深くも広くもない今の状況で満足しているわけではなくって、逆に日々やりたいことは増えていく一方なんですよね。局所的には満たされつつも、満足できていない変な状態。

例えば、インターネット上の新しいサービスに感化され、誰も考え付かないようなサービスを作ってみたくなったり、新しい技術使って回りをびっくりさせてやりたいだとか、深く潜っていく好奇心は日々膨れていきます。

でも深く潜るだけが道ではなくって、例えば多くの人と会ってアイデアについて意見交換してみたり、他社のシステムと連携してみたり、一人だけでなくいろいろな人を巻き込んでみたりとかすると、可能性はより広がっていくと思っています。

そうしたときに、潜った経験と伸びた経験っていうのがいろいろなシーンで活かせるようになってきていて、技術的に知っているから、エンジニアと詳細なお話ができるとか、活動範囲が増えると影響を受ける事が多くなり、アイデアの元になったりだとか。最近は、そういうことが考えなくても皮膚感覚的にできるようになってきた感じです。

今は、マラソンの途中で水を飲んだ感覚なのかな。
まだまだ走り続けます。