グーグル Google 既存のビジネスを破壊する

読み終わってから大分時間が過ぎてしまいましたがようやく時間が取れたので感想アップします。
グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)
グーグル 既存のビジネスを破壊する

Web進化論を「現在進行形のインターネットの変化の様子を客観的に綴った本」だとすると、本書は、「Web進化論で語られている変化の様子をグーグルの視点で綴った本」と言えます。
Web進化論を読まれた方は、本書も合わせて読むことをお勧めします。


さて、突然ですがインターネットで何かを調べるとき、あなたはどうしますか?

おそらく10人中7〜8人が「Googleで検索する」と答えるのではないでしょうか。

気になることがあったらまず検索する、このスタイルを「ググル」とか「Googleる」とか呼びますが、今ではIT業界以外の方にも通じる用語になってきているようです。

それほど、インターネットというメディアが、我々の生活に必要不可欠なものになってきた事と、検索エンジンで検索するという生活スタイルが人間の生活にフィットし始めてきたことの表れだと思います。

ところで、このGoogleという企業、何をしている会社でしょうか。
検索エンジンを提供する企業でしょうか。

最近では、SEOやキーワード検索を主題とするテレビ番組もいくつか放映されています。

検索経済(サーチエコノミー)と呼ばれる経済層を作ったGoogleの影響は大きいと思います。

でもそれらは、何のために行っているのでしょうか?

そもそも、Googleという企業は何で利益を得ているのでしょうか?

という、問答に対する答えが本書では綴られています。

以下、目次の抜粋となりますが、

1.すべてを破壊していく
2.すべてを凌駕していく
3.すべてを再生していく
4.すべてを発信していく
5.すべてを選別していく
6.すべてを支配していく

破壊から始まり、支配に終わる。
本書を読み終えたときには、グーグル帝国の恐ろしさを感じることができます。

Googleが全ての情報インフラになり、その上で我々が生活する。
そんな時代がすぐ近くまで来ていることを予感させられます。

少し前のSF小説などに登場した近未来な生活風景、そんな生活を体験できる事に胸を躍らせる事もできるでしょう。

しかし本当に恐ろしいのはGoogleが全てを支配しようとして、そうなりつつあるのにGoogleに対して抗う術を持てない事ではないでしょうか。

Web進化論もそうですが、本書も全ての人に読んでもらいたい本です。

2006.5.8 読破

P.S.

いや、本書に対して一つだけ文句を言わせてください。
本書、発売前から読みたくてAmazonでチェックしていたのですが、なかなか発売中のステータスになりませんでした。
ある日書店で山積みになっているのを発見して、購入したのですが読破後、気づいたのは発行第二版の文字。。orz
初版マニアの僕としてはその一点だけがどうしても納得行かなかった。
#まぁ、確認せずに買った僕が悪いんですけど。
Amazonでは依然として発売予定のステータス。知っていればとっとと購入したのに!!
Amazonのステータスを更新するのは出版社さんが行うんですかね?
とすれば文藝文春さんの広報さんということになりますが、その点が非常に残念でした。