ホームゲームをホームスタジアム以外で行うことの意義(#2)
前回に引き続き第二回目です。
現状、どのようなプラスの要因があったところで、1万5千人しか人数が入らない環境に日本平スタジアムはある。ということは前回のエントリーで述べたとおりです。
私が経営者だとすると、危機的とも呼べるこの状態には何らかの回避策を講じたい。
この観客動員数問題については、地理的な問題や、交通機関、また静岡人の気質によるところも大きいかと思われますが、数年間のデータを紐解いても満員になったことはないようです。
知っていましたか?
観客動員というのは、スタジアム運営に直接響いてくる大事な収入源であり、またスポンサーや他のメディアへの接触ということを考えると、経営としては見逃すことができない最重要ポイントであると考えます。
現在1万5千人しかスタジアムに足を運んでいない状況をどのようにプラスにしていくか、いくつか策はあると思いますが、もっとも手っ取り早く、僕のような素人でも思いつくのが浮動層と呼ばれるファンの獲得です。
この浮動層について、ここでは以下のような条件を満たすファンのことだと定義したいと思います。
- 熱狂的なエスパルスサポーターではない。
- エスパルスは好きだが、チームの順位や、試合内容、対戦相手、出場する選手によって気分が変わる。
- サッカーは好き、もしくは興味があるけどスタジアムには足を運んだことがない(もしくは数回しか足を運んだことがない)、しかし交通の問題、制約時間等の大きな問題をもっている人たち。
浮動層の逆は固定層で、上記の要素を逆転したものです。要するにエスパルスが好きで好きでスタジアムに足を運んで応援したい人達のことです。
この中で2番目の要素は常に付きまとうものであり、その結果が観客動員数のバラツキとして表れますので、考慮のポイントからはずします。
で、1と3をクリアしている人達の総数が現在日本平に通う、1万人〜1万5千人(固定観客数)という数字だと考えることができます。
固定層の数を増やせば、おのずと観客は増えていき、固定観客数に結びつけることが可能です。では、どのようにしすれば固定層を増やすことができるでしょうか?
ここで、1と3の要素がポイントになってきます。浮動層→固定層にするために以下のように言い換えます。
- 熱狂的なエスパルスサポーターにする。
- 時間的、地理的制約を取り除き、お客さんに気持ちよくスタジアムに足を運んでもらう環境を用意する
1は、地道な努力です。
例えば、今スタジアムに足を運んでいる熱狂的サポーターが、身近な人を誘って熱狂的サポーターにしてしまう。等。
3は、資金や政治の話が付きまとうため、こちらも地道な努力が必要になりそうな感じがします。
また、こういった要素には、エスパルス経営陣も数年前から頭を悩ませており、イロイロと対策を講じていると思いますが、僕はちょっと冷静に現実を分析したいと思います。
ここ経営者の方々の努力を考慮し、かつ、ここ数年の観客動員数をデータとして推し量ると、この浮動層と固定層と呼ばれるファンは清水、静岡という場所において、すでに飽和状態にあるのではないのか?。
もしくは、現状から打破するためには、莫大な資金を投入して現在のスタジアム環境に対する不満、不安を解消する必要性があるのではないかと思います。
#例えば「ホームスタジアムの静岡駅前への移設」、「日本平スタジアム前駅の設立」等
そんなわけで、開催スタジアムに清水、静岡を選択するよりは、人口の数で圧倒的母数を保持している関東地区へ活動の範囲を広げ、新たなサポーターを獲得するという選択肢は現実解として挙がって来るわけです。
では、何故関東か?というところを、関東地区における環境の説明を交えて記したいと思います。